経済的自由への旅

見たり聞いたりしたストレス解消の話を紹介しています。科学的根拠や心理学に基づいたものを中心に紹介しています。その他、好きな小説やお金のお話も少々。             https://kusakaberyotaro.hatenablog.com/

人に騙されないようになる話

 

kusakaberyotaro.hatenablog.com

 

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今日は、あるあるのストーリーを使用して

騙されないようになる心理学を含めた話を紹介します。

 

昨夜、同僚と飲んでいたあなた。

去年、独立した同期の会社が好調らしいと聞き、その場ではよかったね。

と言ったものの、内心は、俺もやれたはず。と穏やかではありませんでした。

とあるホテルのロビーでばったりと旧友に出会ったのは、そんな時でした。

大学の旧友は同期で、サークルを取り仕切るそんなヤツでした。

久しぶりに会った旧友はチャラさはそのままに高級ブランドや高級時計を

身に付け羽振りの良さを全身にまとっていました。

「久しぶり、何か景気良さそうだね?」

「まあな、結構いいね。お前は?」

「あんまり」

「副業とか興味ある?」

「うーん、多少は・・・」

ニヤリとした旧友は、早口であなたに耳打ちをしました。

「同級生のよしみで教えるけど、いい投資案件があるんだ。俺は今の所金の心配はなくなったな。」

「エ、そんなに儲かるんだ?」

「ここだけの話だけど、毎月10%のリターンがあるんだ。100万投資したら、月10万の小遣いだぜ。」

「それ怪しくないの?」

あなたがそう言うと旧友は目をすっとずらし、興味を失ったようにこう言いました。

「と思うだろ。そこがわかれ道でさ、二の足を踏むやつは儲からないだけだよ。」

旧友に見放されたように感じたあなた。同時に脳裏に独立していった同期の顔が浮かびます。

「それって、自分でもできるのかな?」

「種銭さえあれば、余裕だよ。手続きなんか簡単だしね。」

「いくら位からできるの?」

「どのくらい出せる?」

「100万くらいかな」

「おいしい話だけに人気でね。今、ミニマムが500万くらいからなんだよ。」

「500万か。」

「厳しいなら、今回はしょうがないな」

「待ってくれ、300万ではダメかな?」

「うーん、俺が口を聞けばなんとかなるかも」

「頼む。宜しく。」

「わかった。」

連絡先を交換して、別れました。

3日後、旧友から連絡がありました。

「良かったな。俺が口を聞いたから特別にOKが出たぞ」

「やったー。」

 「お前マジでラッキーだぞ、300万の10%だから月30万のリターンだ。手取りぐらいあんじゃねーの?」

話はトントン拍子で進み、あなたは契約書にサインをして、指定口座へコツコツ貯めた300万円を振り込みました。

それから一ヶ月後、あなたの口座に30万円の入金がありました。

内心ドキドキしていた、あなたはATMの前でガッツポーズをしました。それから、翌月2回目の入金がありわずかでも、旧友を疑ってしまった自分を責めたそんな時、旧友から連絡が入りました。

「もう二百万積まないか?」

500万なら月50万と皮算用したあなた、虎の子の定期預金を解約して

振り込みをしました。

それから、3ヶ月、4ヶ月と入金がストップします。慌てたあなたは急ぎ旧友に連絡を入れました。

「何か急に業績が悪化したらしいよ。投資だからそんな事もあるんだよ。」

たしなめられてしまいました。

言われてみれば確かにな。と納得しましたが、状況は5ヶ月6ヶ月たっても変わらず、旧友に連絡を入れても忙しいの一点張り、ついには携帯まで繋がらなくなる始末。

詐欺だったのか?

ネットをググると同じ様なケースがいくらでも出てきました。

愕然としたあなたは、弁護士に相談しに行きましたが、500万を取り返せる可能性は限りなく低いと言われてしまいました。

 

儲けにまつわる詐欺はいつの世にもあるものです。未公開株詐欺、外国債、土地、ネズミ講マルチ商法

上手い儲け話はないと、教えられ育ってきたのに、何故騙さらてしまうのでしょう。

実はそこの考え方にこそ、落とし穴があります。

あなたと同じように騙された人たちも、同じようにうまい儲け話はない。騙された方にも問題があるのではと思っています。

では何故騙されてしまうのか?

それは、騙す側が人は皆、自分は常に例外だと思いたい生き物という事を知っているからなんです。

基本的に騙される理由は一つしかありません。自分は例外、自分は大丈夫だと言う思い込みです。これが疑う力を鈍らせてしまいます。

例えば友人所に舞い込んできた儲け話だったとして、その友人からあなたに相談があったとしたら、やめておけとアドバイス出来たかもしれません。ところが、自分の話になった途端に客観的に判断ができなくなります。

こうした心理は宝くじ売り場に並んでいる人にも共通しています。

宝くじに当たる確率が、雷に打たれたり、交通事故に当たる確率よりも

低い事は周知の事実です。

ところがサマージャンボ、年末ジャンボの発売となると行列ができます。

根底にあるのは自分は例外という心理の働き、

当たっている人がいるなら自分にも億の金が入ってくるかも?

という夢を見てしまうのです。

自分が例外という心理は、いい方向に向かえば楽観的にさせ、

希望を持たせてくれます。

しかし、これが儲け話とくっついた時にいい結果にならない場合が

ほとんどです。

なぜなら、自分のところに儲け話が転がり込んできた時

希望ではなく、欲望が広がっていくからです。

お金を欲しいと思うのは当然ですが、お金を欲しいと思う

欲求が少しだけ強くなっているとき、騙されやすくなってしまいます。

このストーリーで旧友が高級品で着飾っていて羽振りが良さそうと

あなたは思ってしまいました。

しかし、羽振りが良く見せるために高級品を着飾り

その分の費用を使ってしまっています。

心理学的にハロー効果のもたらす第一特徴に引っ張られ

本質を見誤ってしますのです。

着飾ることで権威効果を狙っているのです。

またこのストーリーで旧友は、副業に興味があるかの質問をして

お金をもっと欲しいと思っているかを探ることに全力を注いでいます。

なぜなら、それが黙せる可能性があるのかを図る物差しだからです。

堅実に貯めることに重きを置いている人を騙すことは難しいからです。

今回使われた、同級生のよしみでという言葉は、希少性の法則。

耳打ちは、親密度を高める効果が有り、月10万という

大きすぎない金額で、リアリティを感じさせるテクニックも使用しています。

ずっと目を合わせていたのに、あなたが疑いを持った質問を

した時にすっと目線を外したことも、あなたを不安にさせる効果があります。

人は不安を感じたとき正確な判断を下しづらくなります。

あなたは同級生のよしみで投資を持ちかけられ

躊躇したところで突き放され、勇気のなさを指摘されるという

流れの中で、完全にペースを握られます。

簡単に超えられる条件を提示して、その後に徐々にハードルを

上げていくローボールテクニックも使用しています。

ストーリーの中で、種銭さえあれば簡単だよ。というフレーズが

出てきますが、簡単、楽勝、たやすいを連呼する相手には要注意です。

信頼のおける人、仕事の出来る人はその言葉を用意には使用しません。

予測できない未来に手放しに楽観的になるのは無責任だからです。

また当初疑う気持ちがあったからこそ、最初に入金があった時に

心理学的に信じる力が強くなってしまうことも分かっています。

様々なテクニックがありますが心理学テクニックを知ることで

みなさんが被害に遭わないようになるように願っています。

そんな話でした。

 

 

 

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